先程も触れましたが、Titanium Classic環境での開発知識だけでは残念ながらすぐにAlloyを使いこなせるわけではないため、簡単な画面遷移のサンプルアプリケーションの開発について取り上げながらAlloyの構造について学びことをメインに解説をしていきます。
これまで作ってきたプロジェクトをベースにAlloyを利用できるようにします。
新規にAlloyベースのアプリケーションを作成する場合には、Titanium Studioで該当するテンプレートを 選択すればOKですが調べる限り、既存のTitanium Classic環境のプロジェクトをAlloy利用できるようにするためには、ターミナルでの作業が必要になるようなので、以下に手順を示します。
現在作ってるプロジェクトが「書類」フォルダ配下にtitaniumWorkspaceというディレクトリがあり、その下に tistudyというプロジェクトを作成してる前提での説明になりますので、適宜ご自身の環境で読み替えてください。
Macのアプリケーションフォルダ → ユーティリティ → ターミナル と選択します

ターミナルが起動すると以下の様な画面が表示されます。

画面上に、以下のコマンドを入力します。(参考までにcdというコマンドの意味はは、change directory の略で、cdの後に移動したいディレクトリ名を入力することでそのディレクトリ(フォルダ)に移動できます。
cd Documents/titaniumWorkspace/tistudy
コマンド入力完了すると以下のようになります。

該当のディレクトリまで移動できたら
alloy new
というコマンドを入力します。
コマンド入力すると以下のような内容が表示されます。

       .__  .__                
_____  |  | |  |   ____ ___.__.
\__  \ |  | |  |  /  _ <   |  |
 / __ \|  |_|  |_(  <_> )___  |
(____  /____/____/\____// ____|
     \/                 \/
Alloy 1.3.1 by Appcelerator. The MVC app framework for Titanium.
[INFO] Installed "ti.alloy" plugin to tiapp.xml
[INFO] Generated new project at: app
最後の Generated new project at: app が表示されていればOKです
Alloyが利用できるようになったかと思いますが、念のためこの段階でbuildしてみます
ti build --platform ios

Alloy導入後のプロジェクトのディレクトリ構造としては、Resources以外に、app というディレクトリが自動的に生成されるのでひとまずその点だけは念頭に置いておいたほうが良いかと思います。
├── LICENSE
├── README
├── Resources
│   ├── alloy
│   ├── app.js
│   └── iphone
├── app
│   ├── README
│   ├── alloy.js
│   ├── assets
│   ├── config.json
│   ├── controllers
│   ├── models
│   ├── styles
│   └── views
├── build
│   ├── alloy
│   ├── iphone
│   └── map
├── plugins
│   └── ti.alloy
└── tiapp.xml
Alloyが利用できる環境が整ったので、簡単な画面遷移のサンプルアプリケーションを例にAlloyの構造の説明をしていきます。
まず、現在作成中のプロジェクトのappディレクトリのcontrollers、styles、viewsにそれぞれ以下のようにファイルを作成します
起動時の画面&画面遷移後の画面イメージと、それぞれ対応するファイル群の対応関係を絵にしてみました


上記の対応関係の紫色の枠&線でつなげてる部分が画面遷移する上でキモとなる処理になるかと思います。
具体的には
という感じです。
index.coffee
$.mainWindow.open()
$.label.addEventListener 'click', (e) ->
  newWindow = Alloy.createController('newWindow')
  return newWindow.move()
index.jade
Alloy
  Window#mainWindow.container
    Label#label Hello, World!!!!!!!
index.tss
".container": {
    backgroundColor:"#fff"
},
"#label": {
    width: Ti.UI.SIZE,
    height: 40,
    color: "#000",
  top:50,
  left:10
}
newWindow.coffee
exports.move = () ->
  alert "Moved!"
  return $.newWindow.open()
newWindow.jade
Alloy
  Window#newWindow.container
    Label#label This is a new Window
newWindow.tss
".container":{
    backgroundColor:"#fff"
}
"#label": {
    width: Ti.UI.SIZE,
    color: "#222",
  top:"50%"
}